7・6 シンポジウム in Kansai
虹の連合を代表して、松岡徹参議院議員があいさつし、ホームレス自立支援法中間年にあたり国が全国調査を行うことに対して、法の見直しを市民の側からも提案し、ホームレスを社会の問題、政治の問題として位置づける取り組みへの協力を求めた。
基調提案では、ホームレスのいる・いないという状態に着目するだけではなく、人と人とのつながりを冷たい関係から優しい関係に変えていくことで、ホームレス問題を社会発展の糧にしていけるなど、調査の趣旨が提案された。
調査の中身について、大阪就労福祉居住問題調査研究会の水内俊雄さんより、説明があった。現在約40都市を対象に全国各地の支援団体を訪問し、各地の現状と支援団体の活動を聞くとともに、調査への協力を依頼している。水内さんは、ホームレスの人々の自立をサポートし、継続させるものについて探る調査票の趣旨を説明するとともに、調査がむしろ運動として関係者の協働のもとに進められ、調査のあとにもつながっていくものに、との考えを述べた。
現地レポートでは、まず、和歌山の現状について、和歌山大学の金川めぐみさんが報告された。和歌山では県も市も実施計画がなく、公的な中間施設や人的、社会資源が少ないなかで、「野宿者の顔が見える」活動をていねいに積み重ねている現地支援団体や当事者団体の様子が語られた。
続いて、ビッグイシュー販売員応援団・大阪市立大学都市研究プラザの中嶋陽子さんが、京都市のホームレス支援と多様な支援団体の概況を報告された。並立共存する支援団体の医療支援などのゆるやかな連携の必要性や、就労意欲が比較的高いことから、行政の就労自立路線が叫ばれてきたものの、病気の方も多く、また、既存の制度の枠に収まらない精神・知的障害をもつ人々に対応しきれない問題点などが提起された。
大津市で野宿者への入居支援などにボランティアで取り組む林弘夫さんは、第三者のちょっとしたサポートによって自立生活のバランスやリズムを取り戻すことができると、これから野宿になるかもしれな人々への支援を展望しながら、自らの日常の活動例を紹介した。大津市では、野宿者と仕事や近隣でかかわる市民や、警察、市役所、病院などの職員が個人的活動の範囲で支援を行っているとの報告があった。
その後、参加者席から発言、報告を受けた。
姫路市で支援に関わっている方より、現状と活動の紹介があった。同市では2004年に実施計画の策定がスタートしたものの、社会資源や箱モノをつくる予定はなく、市が支援に関わる人々とのパイプももっていない現状や、30人ほどいる支援者の側も専門性やソーシャルワークのスキルが乏しいなどの現状が報告された。
和歌山の当事者の会の方からは、市との交渉の結果、市営住宅の空き部屋2戸が今秋から居宅保護に提供されるようになったことなどが報告された。
大阪市を除く、大阪府の概況について、大阪府立大学の中山徹さんが解説。府域を4つのブロックに分け各ブロックに自立支援センターを開設する予定である一方、支援団体がほとんど存在しない府域の特徴などが簡単に説明された。
大阪市の公園現場で働く労組組合員の方からは、強制立ち退きは問題解決にはならないと、業務命令と向き合い、市当局とぎりぎりまで交渉してきた経緯や、行政代執行を直接実行せざるを得なかった葛藤とともに、今後、公園の民営化にともなったワークシェアの発想に立った技術指導など、NPOとの連携した取り組みの展望を語っていただいた。
大阪市の自立支援センターの所長からは、市内のアセスメントセンターの概況が報告され、利用者が増えたものの、就労という出口はなかなか見つからない人が多く、希望や意欲を失いがちな人々が多いという感想などがのべられた。
参加者の一人は、市による公園立ち退きの行政代執行をあらためて問い、行政や議員が何をしてきたかを問うてほしいと訴えた。
最後に、民主党のホームレス対策本部事務局長の荒木幹雄大阪府議より調査への支援がのべられ、同副本部長で調査の推進メンバーでもある稲見哲男前衆議院議員が閉会あいさつをのべ、シンポジウムを終えた。
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